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「それよりも、どうかされたんですか?」
「それが……例の女子高生についてなんですけどね」
「ようやく反省しましたか?」と、河野は笑みを浮かべて丸い顎を手で擦った。
「うちとしてはきちんと反省の態度を示して、二度とやらないと誓ってくれればそれで良かったんですよ。まぁ……生意気な小娘でしたけど、結局は親を相手に訴えても面倒くさいだけですからね」
「いえ、違うんです。実はちょっとまだ揉めていまして……」
慎一が言いにくそうに頬をかくと、河野は上げていた口角をわかりやすく下げた。
「まだシラを切ってるんですか?」と、目くじらを立てて腕を組んでいる。
「あくまでも、『誰かにマニキュアをバッグに入れられた』と言い張るんですよ。あまりにも強く主張するもんですから、一度確認したいと思いまして……」
「アレ、確か作動してますよね?」と、慎一は店内の天井にある監視カメラを指差した。
「ダミーもあるんで全部ではありませんが、まぁ大体は。見ますか?」
「お願い出来ますか?」
「構いませんよ」
ただ……と、河野は私に目を向けた。
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