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一時は、頭を下げて群れに戻して貰えるように頼もうかとも考えた。
しかし、その考えもすぐに頭から振り払った。
失敗すれば、大きなダメージを喰らってしまう。
深傷を負えば、私は底辺まで堕ちて二度と這い上がることは出来ない。
そのリスクを考えると、どうしても一歩踏み出す勇気がでないのだ。
今は、じっくりと時が経つのを待つしかなかった。
そうすれば、きっとチャンスは訪れるはず。
私が再び、クラスカーストのピラミッドを登るチャンスが。
だから今は、自分の身を守る必要があった。
この苦しみに耐え、いつか見返せる時がくるのをひたすらに待った。
眩しいばかりに輝きを放つ女子の群れに、私怨の念を込めながら。
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