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クスヤに着くと、すぐに裏手に周った。
従業員入口横に自転車を停め、インターホンを鳴らすと中から従業員が顔を出す。
積み上げられた段ボールの横を通って、警備室へと案内された。
ドアを前にすると、中から声が聞こえてくる。
低い男性の声と甲高い女性の声が交差していた。
まさに、『やった、やってない』の掛け合いだ。
そのやりとりに、僕はため息を吐きながらドアをノックする。
すぐに「どうぞ」と応じられ、ノブを捻って中へと入った。
小さな灰色の業務用デスクを挟んで、女子高生と中年男性が向かい合って座っている。
その中年男性が店長で、確か名前は『河野』だったはず。
その奥で、黙って立つ女性が一人。
合計三名が、一斉に僕に目を向けた。
「失礼します。石森交番から来ました只野です」
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