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まず、三人の女子高生グループがクスヤに来店した。
最初はまとまって行動していた三人だったが、次第に別行動を取り始めた為、巡回していた猪俣がマークする。
すると、その内の一人が化粧品コーナーに留まり、数点を手に取っては棚に戻す仕草を繰り返していた。
それに伴い、残りの二人も化粧品コーナーを行ったり来たり。
そして、一人の女子高生の手がバッグに伸びたのを確認した猪俣は、店内を出たところで声をかける。
中身を確認させてもらうと、猪俣の見立て通りにマニキュアが出てきた。
事情を聞くために、猪俣はその女性を警備室に誘導する。
それが、目の前に座る女子高生という訳だ。
「私が見てたのは化粧水で、マニキュアなんか手に取ってないから。それに、バッグに手を入れたりしてないし。そのオバサンが見間違えてるんじゃないの?」
女子高生が鼻で笑うと、猪俣は眉間を寄せた。
真っ直ぐな眉が縦になる。
『何よ、この小娘っ』とでも聞こえてきそうだ。
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