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「キュット、そろそろ起きないと。」
リンさんの声で目が覚めた。
やはり昨日の魔法の連発で疲れていたようだ。
まだ、体が重い。
重い体を引きづって、寝袋から這いだした。
リボンを締め直して、気合いを入れる。
焚き火に薪をくべ、朝食と昼食の準備を始めた。
朝食が出来上がる頃、鬼教官はラエさんを起こす。
皆で焚き火を囲んで朝食をとるのが日課になりつつある。
「ところでラエ。
モノガの集落はどんな感じのところなんだ?」
鬼教官がパンをかじりながら、ラエさんにモノガの集落について聞き始めた。
「モノガの集落は、大樹を中心に円形に作られてるだ。」
ラエさんは小枝を片手に、地面に簡単な見取り図を書く。
「ならず者たちに関して、気がついたことはあるか?」
「南の訛りがあることと、火傷を負っている者が居るくらいで……。」
ラエさんはしょんぼり肩を落とす。
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