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私は鬼教官の顔を見た。
「ん?
ああ、狐族や狸族には変化の術がある。
ちとやっかいだなと思ってな。」
私の視線に気がついた鬼教官が教えてくれた。
「変化の術?
確かに狐族や狸族は変化の術を使うけど、何がやっかいなんですか?」
私は疑問をぶつけてみた。
「ラエ、変化の術は使えるよな?
ちょっと見せてやってくれるか?」
「え?
オイラがだべ?」
驚いたラエさんは、お皿を置いて立ち上がった。
「何に変化すれば良いだべ?」
「そうだな、大蛇になれるか?」
「わかっただ。
ほい。」
ラエさんは頭に葉っぱを乗せて気合いを入れる。
ポムとラエさんを煙が包み込む。
すると煙の中から大蛇が現れた。
ニョロニョロととぐろを巻いているその姿は全長10mほどになる。
鋭い牙と力強い胴体が恐ろしい。
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