第1章 南へ……。

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  「キュット、そろそろ起きる時間よ。」 リンさんの言葉で目が覚めた。 外はまだ薄暗い。 私は朝食の準備に取りかかった。 「材料……足りるかな?」 焚き火に薪をくべ鍋に好実を放り込む。 出来るば洗い物を減らしたかったけど、少ない材料でみんなのお腹を満たすのはこれしかない。 好実のスープだ。 いつも通りパンも焼く。 お昼の分のパンも焼いて、パンに挟む好実をスライス。 軽く火で炙ってお昼ご飯の出来上がり。 朝食のスープも出来上がる頃、鬼教官がラエさんを起こしに行った。 しばらくすると皆が焚き火の周りに集まってきた。 勿論遠巻きに。 私は皆の皿にスープをよそう。 パンと一緒に渡したのだった。
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