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私はその迫力に後ずさりする。
バウクはすかさず私をかばうように前に出た。
「ラエ、バウクを締め上げてくれるか?」
鬼教官の無慈悲な一言。
あんな大蛇に締め上げられたら、バウクだってひとたまりもない。
「本当にするだべ?」
「思い切りやってやれ。」
ラエさんは鬼教官の言葉に従い、バウクに巻き付いた。
バウクは逃れようと必死に……必死に……?
必死じゃない?
どゆこと?
「どうだ?
バウク、大蛇に締め上げられた感想は?」
鬼教官がバウクに聞いた。
バウクは不思議そうな顔をして、えいっと大蛇を投げ飛ばしたのだ。
「え?」
ポムと煙が立ち上り、ラエさんが姿を現した。
「乱暴にしないで欲しいだべ。」
「いやあ、ごめん。
でも何だったんだ?」
バウクはラエさんに聞いた。
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