第3章 特訓

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  そんな感じで、あっという間に2週間が過ぎた。 皆もたくましくなった気がする。 「ここからは気をつけるだ。 モノガの集落は直ぐそこだべ。」 先頭を歩くラエさんは身を屈め慎重に歩みを進める。 私もだんだん緊張してきた。 モノガの集落につけば、戦闘は必至。 いよいよ特訓の成果が問われることになる。 「いいか、一人では行動するな。 深追いも厳禁だ。 必ず2人1組で行動をすること。」 鬼教官が念を押した。 「オレとラエ。 バウクとリン。 この4人で集落に突入する。 パウとキュットは集落には入らず、バックアップを頼む。 何かあれば通信石で連絡を入れる。 直ぐに行動できるようにスタンバっておいてくれ。」 「はい!」 何時になく緊張する。 「なぁに心配は要らん。 訓練通りすれば問題ない。 お前たちをヤワに育てた覚えはないからな。」 鬼教官の口角があがった。
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