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いつもの帰り道に戻る。
ここから駅までは、やっと二人きりだ。
「野乃花ちゃん」
「何?」
「ごめんね、私のせいで」
「ううん。気にしないで。私は平気だもの」
「私と友達でいてくれる?」
「もちろん!!」
何を言い出すんだい海咲ちゃん。
もちろん私達は友達だとも。まあ、ずーっと友達のままと言うのも如何なものかとは思うけれど。先々の事はこれから考えて行けばいいわけで。
「良かった」
今はあなたのそんな笑顔さえ見られれば、私は幸せだ。
そんな笑顔をこれからもずっと見せてくれると良いな。
大空さんとの事を応援してくれるのもいいけれど、私の隣にいて欲しいのはやっぱり海咲ちゃんなんだよね。もちろん、彼女がそれで頷いてくれるなら、だけれど。
ともかく、私の隣に居たいと海咲ちゃんが望むなら、私の方には断る理由が全くない。
だからやっぱり、早めに決着をつけなきゃダメだよね。
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