9人が本棚に入れています
本棚に追加
/73ページ
古本カフェ始動のこと
そして翌週。
アンケートの結果発表。
小山君の作った投票箱の蓋が今、開かれる。
ちなみに私は古書店と書いておいた。家に余っている読まない本とか、売ってはどうかという提案だ。一応リサイクルの規定にも則っていると思うがどうだろうか。
海咲ちゃんは結局入れなかったらしい。上手く纏められないと言っていた。
久里さん……は、入れているわけないか。
結構少ないだろうな、と予想はできる。十人ぐらいかな。
そんなぬるい予想をしていた時期が私にもありました。
転がり出てくる折りたたまれた用紙達。
その数は……二つ?
「えっ?」
箱の中を覗き込む小山君。
箱を再度逆さにして何度か振ってみたりなんかしている小山君。
「えっ?」
こっち見られましても。私はちゃんと投票したもの。
やる気無さすぎだろ、みんな。小山君も絶句しているし、若林先生は何でか笑っている。
「えーと、岡元さん?」
提案者であるアバに目が向くのは当然の流れ。
「わ、私は入れました。原口!!」
どうやらズレには裏切られた模様。
ふふ、不様よのう。と言いつつ、こちらも私一人しか入れていないわけだが。後、別に争ってなどいないという話もある。
最初のコメントを投稿しよう!