晴れの日から雨の日へ。

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文化祭の催し物が決定した次の日、私はいつもより機嫌が良かった。 (……今日は雨です)    天気は朝から雨です。  ……雨の日は、いつもの私と違う。  あのときと違う天気、晴れていないから。 「叶さん、お早う御座います!」 「お早う御座います」  私は笑顔で返す。 (…でもこれはいつものこと)  雨粒が傘に落ちる音は嫌いじゃない。  むしろ好きだから私の心の心も雨の音に乗る。 「あ」 「杉原先輩だ」  ふと、自然に耳しにた言葉に私はらしくもなく反応してしまう。  あの人は昨日の隣の席の男子が言っていた先輩だろうか。 (……傘、さしていない)  雨なのに。  黒、紺、透明等の傘の中で、傘を指していない杉原先輩という人はびっしょりと濡れていた。 「………」  私は遠目で見ていたら、他の生徒がその杉原先輩に声をかけた。 「杉原、何で傘指してないわけ?」 「んー?………彼女ん家に傘置きっぱなしで取りに行ってないから」  軽そうな口調で、笑顔で言ってそうな声で………内心虐めを受けていた中学の時の生徒を思い出した。 (……でも嫌じゃない) 「馬鹿だねお前…」     
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