晴れの日から雨の日へ。

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 とても仲の良さそうな会話に、つい聞き入ってしいました。  私にはとっては違いすぎる世界のように聴こえてきます。 「俺は水も滴るイイ男だからさっ」 「馬鹿だなお前はホントに馬鹿」  黒い長めの前髪をかき上げてる杉原という先輩がどんな人なのでしょうか。  見てみたくなってしまって、私はつい行動に出てしまっていた。  気が付いた時には……私は杉原先輩の制服の裾を引っ張っていた。 「あ…?」 「……えっ?!」  自分がまさかこんな興味本意で行動をしてしまうなんて思いもしませんでした……。  私はさしている傘を肩に乗せて鞄から折り畳み傘を取り出す。 「……杉原先輩ですよね?私予備に折り畳み傘を持っているんで、よかったら使いますか?」  自分とは全く外見の違う生粋の日本の顔付きなのに長身。  前髪を掻き上げている杉原先輩を見て私は、なんとも言えない表情をしていたと思う。 (……突き返されるかのでしょうか…?)  それくらいの間の後に杉原先輩は困ったような笑顔で 「……優しいね、そんじゃまぁ遠慮なく借りるわ」  その笑顔は何故か何処かで見たような感じの表情でした。 「あんがとね、笹倉 叶ちゃん」    何故、杉原先輩は私の名前を知っているのでしょうか………それが不思議でした。     
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