プロローグ

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 群馬県。榛名山の麓にある沼川市。  その沼川市には、JR国越線・吾妻線と私鉄ローカル線・佐々山電鉄が走っている。  地元では、佐々山電鉄を佐々電(ささでん)と呼んでいる  2両編成の電車が、ガタンゴトンと榛名山中腹にある渋沢町までのんびりと登坂していく。  佐々電・沼川本町駅。  起点のJR沼川駅から電車に乗り二つ目の駅が本来の沼川市の中心部。  沼川本町駅の裏手には、佐々電本社と電車基地など主要施設が集約されている。   午前7時30分  沼川本町駅の駅には、単線の行き違いで上り電車と下り電車が行き違う。  この駅を利用する群馬県立沼川女子高校と沼川工業高校の生徒の最寄駅。  友人たちとの談笑、一人で歩きながらスマホを見ながら歩く生徒など様々だ。 「おはようございます。佐々山電鉄です。歩きスマホは危険です」  佐藤美佳(21)は、本社の社員でありながら電車の運転士でもある。     美佳は、駅で「歩きスマホ防止」の啓発用テッシュ配りをしていた。  「歩きスマホ。歩きながらの音楽プレーヤー再生は危険でーす」  結構、スタスタと早歩きで改札に向かう男子高校生。  その歩きスマホをしている高校生は、画面に夢中で美佳に向かって突進してきた。  「あぶないなぁ」  美佳が、怒るが無視される。  「あぶない。歩きスマホ」の掲示物。  本当に意味のない掲示物。  それを知らせたい乗客は、それを絶対に見る事は無い。  だって、彼らが見るのはスマホの画面だけだから!            image=508971573.jpg
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