めでたい電車で

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 今日は、朝から快晴。風が心地よく遠足日和。誰も欠席することもなく、忘れ物もなく全員が帽子の下からニコニコ顔。私と理科担当の有本和夫先生、保健の宮本絵里子先生の3人で子どもたちを引率して学校をいざ出発。南海電鉄和歌山市駅をめざす。友ケ島汽船との乗り継ぎもゆとりがあり、友ケ島には午前11時30分には到着するはず。学校から20分ほど歩き、大きな建物の和歌山市駅に到着。エスカレーターを横目に階段を使って二階に上がり、改札を抜けて加太行き三番ホームに降りるとみんなびっくり。鮮やかなピンク色をした、めでたい電車がホームに入っている。停車中もモーターが回っているので今にも泳ぎ出しそうだ。  子どもたちはみんな揃って珍しそうに二両編成の電車の前から後ろまでじっと眺めている。電車の前と後ろにはまん丸い目玉まで描かれている。  学級委員で鉄ちゃんの山本君の目が輝き、 「先生、電車に乗っていいですか?」 「学級会で決めた約束を守って、グループで行動するんだよ。」  全員、並びながら歩いて乗車して、電車の中ではヒソヒソ声で話をしている。 「電車の中もきれいだね。シートが赤と白になってるよ。鯛がいっぱい泳いでる。持つと  ころが魚の形をしている。」 
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