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薄々分かっていたけどいざ両方聞かれると、どう返答していいか分からない。
「あ、えっと、」
別に疚しいことはないからいいんだけど、飲み会に関しても「智美に聞いておくね。」で済むけど、問題はもう一つの方。
絶対に根掘り葉掘り聞いてきそう。
「智美には聞いておくね、」
なんとか話を続けて終わらせようとしたけど、
「うん、お願いね。でも彼氏さんから許可いる?」
合ってるけど、確定された!
すごい勢いで聞いてくるけどそんなに気になるものなの!?
流石に近くになったから中断するかと思ってたけど……この雰囲気はこのまま行きそう。
あー、こんなんだったら「ちょっと珈琲入れに行ってくる。」とか言って逃げれば良かった。
今更気が付くなんて……もう少し早く逃げ言葉よりもこっちに頭が働いて欲しかった。
どうしよー、助けて正治さん!なんてアニメのヒロインみたいな事を思ってしまった。
「あはは、」と愛想笑いをしていると、
「佐藤、」
「!」
後ろから声が聞こえて急にホッとした、念じるって案外大切なんだと再確認した。
「ま、近藤さん!」
「まだ戻ってなかったのか。」
何も持っていない左手をとられて少し安心した。
でもこんな堂々として大丈夫ですか!?
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