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「お次はお次は、会計の」
ルアがそう言うと舞台袖から長身のすらっとしたモデル体型の優しそうな美形が出て男女からマイクを受け取る。
「会計のエルガオン アバードです。よろしくね。」
そういいにこやかに微笑む。その笑顔にきゃーと小さい黄色い悲鳴があがる。多分こっちのやつは素なのだろうとグレンは推測する。
(あいつのは、嘘ぽかったけどな…)
「次は書記の」
エルガオンがいうと舞台袖から真面目そうなガッチリ体型の人が出てくる。なにやら武道でも嗜んでいそうな雰囲気を持っている。
「書記の鷹原 立樹。」
とだけ言う。顔も口をへの字に結んでいて不機嫌そうに見えるが周りは「立樹様!」「今日もかっこいいです!」「いつも不機嫌そうな書記がある人に接する時だけに見せる笑顔とかギャップ萌え的展開g(以下略)」と騒ぎ立てる。(特に隣のやつがブツブツと呪文のような言葉を唱えていてうるさいとグレンは思っていた。)この連中の頭は、大丈夫なのだろうか、あの不機嫌そうなやつのどこがいいのだろうかと不安に思うグレン。
「次、」
と立樹がいうと舞台袖からまた誰か出てくる。
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