記録1 雪弥と世界と学園と

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―――――― 「そういえば、入学式の会議を今週末にしないと行けないな...雪、資料頼めるか?」 「大丈夫ですよ。俺、急ぎの仕事は、し終えたので。」 その会話がおこったのは、お茶と茶菓子を持ってきた雪弥を見て、青が少しばかり休憩をしようといいだし、皆で休憩室で休んでいる時の事だ。急に、青が「そういえば」と入学式の話しを持ち出して来たのだ。 「後、風紀への連絡もお願いしたいだが...」 「え...それはちょっと...」 「雪ちゃんって本当に委員長苦手だよね。」 苦笑しながら、ルアが雪弥に話しかける。 「雪って、苦手な人いなそうなのにね。」 ルアの話に乗っかってくるようにエルガオンも話しかけてくる。 「いや、なんて言うか...」 雪弥がそう言葉を濁していると、 突然、休憩室の扉がバタンっと力強く開いた。この出来事にルアや雪弥は体をビクつかせたが、他の3人は慣れているのか来るのを予知していたのか、驚きはしなかった。 「邪魔するぞ。」 そう言って気だるげに入ってきた男は、ダークゴールドの髪と瞳をした美形だった。だが、次の瞬間その男の姿は無く、 「ゆーきや。」 と逃げ出す体制に入っていた雪弥を後ろから抱きしめ、耳元で少し掠れたぐらいのハスキーボイスで名前を呼ぶ。 それには、さすが雪弥も固まってしまう。だが、冷静になる。 「あの、離してもらっていいですか?...レオンさん。てか、力使うとか反則でしょ...」 「それぐらいしないとお前逃げ出すだろ?」 そう言ってニヒルに笑う顔が似合う男は、この学園の風紀委員長のレオン ローガンだ。学園では、最凶の風紀委員として知れ渡っている。 「ちょっ本当に離してください。」 「いやだ。離したらお前逃げるだろ?」 そんな彼らに割り込んできたのは、 「委員長、お取り込み中すみませんが、さっさと話しをしやがってくれませんか?コノヤロー。」 レオンと後からゆっくりと入ってきたミルクココア色の髪と瞳をした可愛らしい顔立ちの副風紀委員長のアリア シェールズだ。笑顔で言ってはいるが、目は笑っておらず、アリアの拳は、力強く握りしめられていた。それも血管が浮き出てるくらいに力強く。 それを見たレオンは、仕方なく仕事の話しを話し出すのだった。
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