1:小さな出会い、大きな別れ

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やはり、子供の思考を理解するのは難しい。 彼らの思考はとても自由だから、様々なことに囚われている俺なんかには分かるはずもない。 「……まーちゃん…」 「……どうした?」 (…まーちゃん呼びが定着してしまった……) 「まーちゃんと、また会える?啓、また、まーちゃんとお話ししたい。」 子犬みたいなウルウルした目で言われたら、誰だって『いいよ』と言ってしまうものではないだろうか。 現に俺は断れず、「そうだね、また会えるよ。」と言ってしまった。 それから、啓太君と色々話しをして、彼が満足すると、また来週の金曜日に会う約束を取り付け、目を大きく見開いて、口角をこれでもかと上げる満面の笑みを浮かべて帰って行った。 それから、俺が思っていたよりも長くこの関係は続いた。 そして、彼と話すうちに、俺の体調も少しずつだが回復していった。 だから彼には、太陽のような力があるのだと思う。
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