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グラスの片付けを手伝った後、迷惑をかけたお詫びにと、男性二人組の席へコーヒーのサービスをしに行く。
「先程は、お騒がせしました。こちらは、当店からのサービスです。」
マニュアルどうりに対応する俺に、片方の男性が話しかけてきた。
「君、ここのバイト?」
話しかけてきたのは、物腰が柔らかい大人な雰囲気を醸し出した、髪の色素が比較的薄い方の男性だった。
(あっ………かっこいい……二十代後半くらいかな?)
「はい、そうですが?」
「子供の扱いが上手いね。」
「…前に、同じ年頃の子と話す機会があったので……」
何なんだろうと内心思っていると、それを察したように名刺を差し出して、自己紹介を始めた。
一緒に座っていた人も、思案顔だ。
「あぁ、俺は里見 亮介って言います。」
「……どうも、清水 真翔です……」
戸惑いながらも、何とか言葉を返す。
「君に幾つか質問してもいいかな?」
「……はい……」
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