3:再開はもっと突然に

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バイト終わりに、里見さんに連れられてやって来たのは、綺麗なマンションの15階だった。 ……スマートキーで開く玄関の実物を俺は初めて見た。 「ここが俺の家だよ。どうぞ、上がって?」 「……お、邪魔します……」 清潔感がある室内は、どうやら広々とした4LDKでベランダ付きの間取りらしい。 案内されたリビングは、日がよく入って、日向ぼっこでもしたら気持ちが良さそうだ。 家具は全てダークブラウンで統一されていて、余計な装飾のない、使いやすそうなものばかりだ。 (………子供はいないみたいだけど…) 「さぁ、ここに座って。バイトの話をしよう。」 「……はい………」 ダイニングテーブルに向かい合わせで座り、契約の内容の話をした。
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