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「まーちゃん?!」
この呼び方をする人を俺は一人しか知らない。
「………啓太、君?」
「そうだよ!啓太だよ!まーちゃん!」
ランドセルを背負ったまま、俺に飛びついてくる。
あの頃も度々こうして飛びつくようなこともあったが、あの頃よりずっと重く、大きくなった暖かさが体にくっつく。
懐かしい彼を俺は戸惑いつつもできるだけ優しく受け止めた。
「まーちゃん、久しぶり!!」
俺の腹に埋めていた顔を上げると、あの頃と同じ様に、目をこぼれ落ちそうなくらい見開いて口角をあげる、満面の笑みを浮かべていた。
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