4:育まれていく幸せ

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夕飯の支度をしながらさっき帰って来たばかりの啓太君の様子を伺う。 今日は、学校で良いことでもあったのか、心なしかソワソワしながら、ダイニングテーブルで宿題をしている。 (………浮かれてるなぁ…) 微笑ましく思いながら、包丁を動かしていると、突然…… 「まー あーちゃんっ!!」 と飛びつかれた。 「うわぁ!」 俺はその衝撃に耐えきれず、前のめりになってしまい、その拍子に指を深めに切ってしまった。 「痛っ!」 俺の指からは血が滴り落ちていた。 「…!!ご、ごめんなさい!」 「…大丈夫……絆創膏、取って来てくれるか?」 「うん!」
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