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(背伸びしたら、ギリギリ届くか……?)
「…ほら、おいで。下ろしてやるから。」
「……本当……?………落ちない……?…」
「…落とさないから、おいで。」
その小さな体を抱きとめて、下ろしてやれば、何故かその子は泣き出してしまった。
(!?……えっと、これ、ど、どうしたらいいんだ?!…)
取り敢えず、頭を撫でてみた。
すると、もっと泣き出してしまった。
(!?…えぇぇ……これどうしたら正解なんだ……?)
慌てていてもしょうがないと、落ち着くためにさっき座っていたベンチに、男の子を抱えたまま座る。
(…どうしたもんかなぁ………)
頭を撫で続けて十分ほど過ぎた頃、漸くその男の子は泣き止んでくれた。
「…もう、大丈夫か?」
「……うん…」
「…何であんな所に居たんだ?」
「……えっとね、うんとね、パパとね、ママにね、会いたかったの。」
「……パパとママに?」
「うん、あのね、パパとママね、お空の上にね行っちゃったの。だけどね、啓はね、パパとママに会いたかったの。バイバイって言いたかったの。」
「…そっかぁ……」
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