撮影二日目

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限られたスペース。 密閉された空間。 そこでの排泄物の処理は死活問題だった。 『これを投与すると、お腹は減りません。おっきな便も本当にごくたまにしか出ません。』 もちろん、ヒトの生命維持を目的としたローカルバイオームもシェルター内に整っている。 だが、スケールの小さいそれは日々の営みを循環させるにはあまりに遅すぎた。 そこで、考案された生命維持法が、排泄物を極力ださない、このガベージレス法だった。 『でも、やっぱり口寂しくなったりするんです。 そんな時はこれ!』 と言いながら、私は付箋の束状の物カメラに向けた。
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