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「え?」
彼女の意外な言葉に、俺はゆっくりと振り返った。
「言っとくけど私、先生じゃないからね?」
「…」
「これでも生徒」
女はそう微笑んでタバコに火をつける。
俺はイマイチ状況が飲み込めず、小さく首を傾げた。
「だって私服…。ていうかタバコ」
「うちの学校、私服OKでしょ?」
確かにうちの高校は制服と私服の選択制だ。
とはいえ、私服の生徒はほとんどいない。
その前に何で堂々とタバコを吸っているんだ?
そう思いつつも、俺は言葉を飲み込んだ。
「何か描いてたんでしょ?私のことは気にしないで続けて」
「…」
続けてと言われても…。
俺は少し迷いながらも、さっきまでいた場所に腰を下ろした。
彼女は空を見上げながらタバコをふかしている。
元々人と接することが苦手な俺。
ましてや見ず知らずの女の子と2人きりなんて、どうすれば良いのか分からない。
その前に本当にこの人、生徒なんだろうか?
何度見ても生徒には見えない。
「ねぇ。アンタも3年生?」
「え?あ、はい」
このタイミングで話しかけられてしまっては、帰るわけにもいかず。
俺は中途半端な姿勢のまま会話を続けることになった。
「私は3組。名前はねー、あやの!」
「え、同じクラス?」
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