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2.
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ルカーは朝食を終え、寝台の足元に座り、初代の蔵書の中からひっぱり出してきた記録媒体をのんびりと読んでいた。
ネファヴィリーの文字はミリナイ人にはきらきらとした光のようにしか見えないため、ネファヴィリーの能力を有するとはいえ基本的にはミリナイ人のルカーも最初のころは読むのにとても苦労したものだった。けれどルカーとなってから15年は経った今では、すっかりすらすらと読めるようになっている。
ふと顔を上げると、「13日目か」とつぶやく。
「は?」
となりに伏せていたナディーラが、顔をあげる。
「なにもないときはないものだな」
前回の任務から本日で13日、観測者の仕事らしいことはなにもないまま過ぎていた。
「はい。しかし先代のおりには、最も長いときで102年ほどなにもないこともありました」
「102年か。途方もないな」
「それだけあればミリナイでは時代が変わります。しかもあのときは技術の過渡期にありましたので、先代はそれほど退屈してはおられないようでしたが」
「へえ」
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