欠陥吸血鬼の……秘密?

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体が楽になるのを感じて、抗いも考えも全てがレキトの指を吸血する事に塗り潰されていく。 「ふ、ふ……、」 ジュルジュル、と首筋からも音が鳴る。ジュプジュプ、と自分も音を出して吸血している。広がる気持ち良さに視界に写る世界がトロリ、と溶けていくかのように。バツリ、と言う音と共に、肌がひんやりするのを感じても、気にする余裕すら無かった。 気付けば、素肌のレキトが目前にいる。指や掌を吸わされながら、時に唇を塞がれてレキトの舌も吸引しろとばかりに口内中を擦り回される。 腰がビクリ、と震えて、何度も達して、その度に小さくキスをされた。 「どこから吸ってもお前の血は美味い……あぁ、まるでドラッグだ」 「ン、……、ァ」 「こんなのは初めてだ……この私が、一人にハマりそうになっている」 絶えず素肌を意図する手つきで撫でられて、脇腹に唇が寄る。牙を立てられ、吸われた瞬間、あまりの快楽に涙が溢れて、視界が上を向き、瞼が落ちた。 そうして、意識が一気に混濁した。 ピロリン、ピロリン、 「……ん、」 ピロリン、ピロリン、 「ん、?……!っ、でん、っわ、!?」 ガバリ、と起きて、発した声に即座に喉に両手をやった。 い、い、今の声は何だ?いやいや、解っているさ、何だも何も、俺の声だ。 「、、んぇ?」 ハサリ、落ちたシーツに、下を見れば、何も纏っていない、素っ裸だ。思わず体が固まって、目が点に。
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