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その周辺の林には、姿こそよく見えなかったが、たくさんの種類の(ウルマウ)がいることを計器が教えてくれた。 「いろいろいるんだな」 「この保護地域内で最も大きな水場ですからね」 「しかし、我々はすっかり避けられているようだ」 「警戒されているのでしょう。よそものですし、先ほど大型竜を何種か殺しました」 「返り血を浴びたかな」 「だとしても残ってはいないでしょうが」 「血のにおいがするか」 ルカーはためしに自分の手のにおいを嗅いでみたが、特別変わったにおいはしないように思われた。 自分ではわからない。従者にも差し出してみる。 ナディーラはその手をただうやうやしくとった。 「彼らはなにかにおいとは別のものを感じるのかもしれませんね」 ふと、赤い羽のあるちいさな(ウルマウ)が寄ってきたのが見えた。 それはてのひらに乗ってしまうくらいの大きさで、検分するようにルカーの周りを何回転かしてから、その肩にとまる。 「ちいさいのに勇敢なのか、おろかなのか」 「追い払いますか?」 「どうかな。ディヴァーギル、これは害のある生物か?」     
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