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「はは。そうだな」 ルカーは微笑んで、その手をはなした。 ルカーとナディーラは、それぞれの担当区域へ着くまでの間しばらくつれだって歩いた。 発情期の(ウルマウ)にメスに見間違えられこそしなかったものの、ときどき中・大型の(ウルマウ)に襲撃された。 彼らもルカーがなにをしにこの地へ来たのかをさとってのことなのか、ただの縄張り意識なのかはわからなかったが、ルカーの敵ではなかった。 初めて出会う生物のため力加減がわからず、最初の何体かは派手に吹き飛ばして殺してしまった。しかしその効果もあってか、ルカーの一行を襲うものは徐々に減っていった。 「ディたちは大丈夫だろうか」 「今のところなにか問題(トラブル)があったという報告はありませんね。彼らは見た目からしても、我々ほど(ウルマウ)たちに脅威には思われづらいでしょうし」 「とはいえ、あとできちんと点呼をしておかねばいけないな」 「そうですね」 「あの見せかけの個体が減っていたら問題があるのかどうかは実は未だによくわからないのだが」 「実は私もです」 しばらく歩くと、大きな湖のある一帯に出た。 人の目ではむこう岸が見えないほど大きな湖だ。     
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