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唇を離すと、火照った体を絡めあって小屋に転がり込む。
精液の染み込んだ煎餅布団に寝かしたソイツに覆い被さり、熱を孕んだ瞳を見下ろす。快感だけを必死に追って悦んでいた瞳とは違う、ソイツの意志が宿った瞳。
何度も何度も抱いたソイツを、本当の意味で初めて抱くのだと思うと、歓喜で体が震えてきた。心臓も痛いくらいに脈打つ。
愛しくて堪らない体に口付けを落としていく。ソイツの存在を確認するように、俺を見てくれたことに感謝するように。
「んっ……あぁっ」
乳首を吸い上げると漏れる喘ぎ声。いつもよりも甘く、羞恥が混じったその声に、体内の炎が燃え上がる。
「あうっ、あぁぁん」
溢れるほど放った精液で濡れて柔らかな其所に指を挿し込むと、顎を仰け反らせて嬉しそうに啼くソイツ。何度も精を放って力尽きていたはずの男根は力強く勃ちあがり、蜜を垂らして誘うように揺れている。
散々精を放った俺の男根も、初めて交わるのに浮かれているかのようにひくつき、早くソイツの中で包まれたいと訴えている。
蕾に先端を宛がいソイツを見下ろすと、幸せそうに目を細めた。母の好きだった可憐な花を彷彿とさせる微笑みだ。胸が甘く締め付けられ、何故だか涙が零れそうになる。
身も心もソイツと繋がりたい。一刻も早く、と逸る気持ちを抑え、全てを記憶に焼き付けるようにゆっくり挿入していく。
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