桂花の花。

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金木犀(きんもくせい)ですよね? その木・・・」 私はその問いに『ええ』と答え、竹ぼうきを持ってひっそりと立っている青年に緩く微笑んだ。 青年は軽く私に会釈をするとどこか影のある視線でその橙色色の小さな花をじっと見つめ見た。 この青年は人では持ち得ない力を持っている。 この青年は人に死をもたらす。 この青年は人であり、人ではないモノだ。 それは即ち歪なる忌み嫌われるモノ・・・。
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