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今年の五月の初め、私と範子は海にボートを出し、そこで時間をつぶしていた。 もちろん海水浴客はまだ来てないし、波の少ないこの海にサーファーもいない。 広い海で私と範子の二人きりだった。 そして何かのきっかけで喧嘩が始まり、私は思わず範子を突き飛ばした。 範子はそのまま海に落ち、その姿を消した。
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