第1話 乃ノ太郎と絶望の海鮮塩焼きそば

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「作者である自分が作品外で人となりを出すまねはみっともない」  そう思ってはきた。  しかし私にはあまりにも気安く話せる友達がいない。  だから書きます、日記。  私、乃ノ太郎はかつて児童文学好きの少女だった。  で、紆余曲折、ラノベを書きはじめた。  で。その息抜きにエブリスタでBLを書きはじめた。    そんなわけなのですが、毎日書くの大変だな。ニートなのに。  私、乃ノ太郎は現在、無職である。  別名儀で執筆中のラノベの進行状況はいちじるしく遅滞している。  進まないのは愚か、気づいたら何本も並行してるし。  もう、ほんとニートって奴は何やらせても駄目らしい。  第13回の小説シフォン新人賞。  はじめて書いたBLを送ったが結果発表もまた私の筆と同じく遅延中するとかで。  「なにかの賞貰えたらどうしよう!」  なんて前向きな気持ちでやきもきといういより。 「落すならとっとと地獄に突き落としてくれ…」  という焦燥感に苛まされている。  誰か共感…してくれまいか。無理だな。  しかも今日という日は私が半年前に必死で受けた難関の国家試験の試験結果発表日で。  当然、自己採点的には見事にすべっているので。  もう胃がいたくて、いたくて、震えるしかない。  新人賞ははやく結果を教えて欲しい。  国家試験は結果発表を忘れてしまってほしい。  なんなら一生忘れてくれないだろうか職員。  でも私はぼっち気味だから、そんな話を"親友"だと一方的に思ってる奴にラインしてもどうせ無視されるだろう。  なぜならこっちが一方的に思ってるだけだから。  以上の通り、私、乃ノ太郎は求職中のニートでぼっちなワナビの女の子である。
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