第2話 降りそそぐ結果とパラパラ納豆チャーハン

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 時刻は真夜中だ。  眠ろうとする私に稲妻が走った。  小説シフォン新人賞の結果が、出た。  今度こそ処刑を待ちわびたあの作品にとどめを刺される時がきたのだ。  どんな評価でも真摯に受け止めよう。  それを糧に、精進あるのみ。    深呼吸をして、サイトを開く。   結果  【規格外】  何度も目を擦って、画面を見た。  【規格外】  もう一度目を閉じて、稼働域ギリギリまで目を見開いた。  【規格外】  有無を言わせぬ【規格外】  どうやら本当に【規格外】  こんな…ドジ…ありますか…。  私は誰かに聞きたかった。  しかしいかんせんぼっちである。  真夜中に相手にしてくれる友などない。  唯一の仲間、猫の"おばあたん"でさえ眠っている。  ありえへんことが起きたで、おま。  あくまで心の中の声だ。  関西圏の方、いい加減な関西弁モドキに怒らないで欲しい。  私は中部地方から出ない人間。  もっと言えば家からも出ない。  塩焼きそばで癒し、…誤魔化した痛みが喉まで戻ってきそうだ。というか胃がキリキリ痛みだした。  これが現実世界の為せる業か。  恐ろしい。  我が城の中、ひいては我が内蔵にまで現実の厳しさが進軍してくるとは。  家宅侵入罪だと喚きたい。  というよりこれもまた自ら招いた現実世界の魔の手。  もっと言えばただただ恥じるべき己の失態。  という事件が起こり、しかしこれにて投稿作にけりがついたため。  bl処女作【俺の耳にもひみつをわけて】  エブリスタにて連載開始を宣言します。   泣きたい夜も  そうでもない夜も    咳をしても  「……っ"ひとり"っ……うぇっぐす…」  眠って起きたら、明日は何をつくろうか。
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