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ホワイトアウトが歩けるようになると、無免許医たちは、森の奥の奥にある大きな建物に、ホワイトアウトを呼びました。
歓迎パーティーかしらとわくわくしていたホワイトアウトは、無免許医達の不機嫌そうな顔を見て落胆しました。
「それで、あなたを殺ろうとしたのは誰?」
そう言ったのは第二の無免許医です。
ホワイトアウトは、母がじぶんを殺そうと可哀想なAIに命令したこと、ピューマが偶然助けてくれたこと、息も絶え絶えにやっとあの小屋を見つけたことなどを、無免許医たちに話しました。
無免許医たちはつまらなそうに、ホワイトアウトの話を聞いていました。
第四の無免許医が、
「良くあることだ」
というと、第五の無免許医が、
「そうそう。気にするな。すんだことは水に流せ」
とうなずきながら言いました。
「助けてくれてありがとう。わたし、これからどうすれば良いと思う?」
ホワイトアウトがそう言うと、無免許医たちはみんな黙ってしまいました。
「もし君が、小さなこどもの世話をしてくれるのなら、この森にいてもいい」
沈黙をやぶってそう言ったのは、第一の無免許医でした。ホワイトアウトはそれを聞いて、ほっとしました。
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