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第四の無免許医が、ホワイトアウトとMr.ハンバートの様子をこっそり伺っていました。
ことが終わると、Mr.ハンバートは小屋を出ていきました。
無免許医は小屋に入り、泣いているホワイトアウトに聞きました。
「母親と戦う覚悟はあるかい?」
ホワイトアウトは、あると答えました。
第四の無免許医は他の無免許医たちに、ホワイトアウトに何が起こったか話しました。
「私達の存在を知るものは、抹殺だ!」
「そのおやじは健康かな?臓器の状態が良ければ臨時収入だ」
「殺しちゃだめよ!生けどりにして」
(拘束器具の手配するの私かな。面倒くさそう)
無免許医たちは、ホワイトアウトをかわいそうに思い、悪いやつらをやっつけることに決めました。
しばらくして、Mr.ハンバートはふたたびこの小屋にやってきました。前にきたときは一人でしたが、あとから考えるとそれはとても不用心なことでした。こんどは、AIを2体連れているので安心だ、とMr.ハンバートはほくそ笑みました。
小屋の前までくると、AIに中をスキャンさせました。
「人間がひとりいます」
それを聞くとMr.ハンバートは戸を叩き、呼びかけました。
「ホワイトアウト?」
「中にいます」
ホワイトアウトの声が聞こえたので、小屋の外でAIを待機させ、中に入りました。七つに並んだベッドのうち、一つのシーツが盛り上がっています。
「隠れんぼがしたいのかい?」
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