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スノーホワイトは昔の自分の写真を見ながら、どこをいじるか考えました。写真を拡大したときに、指がグローバルサーチボタンに触れて、全てのネットワーク上にある類似画像が呼び出されました。
「もう!」
スノーホワイトはいらいらして、元の画面に戻ろうとしましたが、そこに気になる画像を見つけました。
「これは・・・あの子?まさか」
その画像は、Mr.ハンバートとともに地球へ行ったAIの記憶の断片でした。
最新のAIは自らのプログラムに異常があった時、任意の場所に全ての情報を送信することができます。画像のパスはこの別荘の共用サーバーのとあるフォルダを示していました。
スノーホワイトはそのフォルダを開きました。中にはいろいろな形式のファイルが、とてもたくさん入っています。だいたい、一億個くらいあり、容量は20ゼタバイトでした。
「Hey,s●ri.このフォルダ内のファイルは何?」
「最新の人型AIの全ての記憶です」
「これはバックアップ?」
「はい。しかし通常の手順で作成されたバックアップではありません。AIに重大なエラーがおきたさいに作成されたものです」
「重大なエラー?」
「何が起こったのか、AIの最後の記憶を調べればわかるかもしれません。調べますか?」
「ええ」
「ケツから調べますか?」
「そうね。ケツから十分間。動画でまとめて」
「わかりました」
スノーホワイトは動画を見て、富豪が死んだこと、ホワイトアウトが生きていることを知りました。
「あのクソアンドロイド、私に嘘をついたのね!」
スノーホワイトは怒りに震えながら倉庫へ走ると電動ドリルを取り出しました。
そして保管室へ向かいました。
保管室の机の上では、ホワイトアウトを地球へと連れて行った、あの特殊なAIが眠っていました。
スノーホワイトはドリルのスイッチを入れて、AIの頭にがりがりと大きな穴を開けました。そのAIはもう、ただの鉄くずになってしまいました。
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