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生き残ったのは、第四の無免許医と第七の無免許医だけでした。
「この国立公園にはでかい滝がある。その滝の裏には洞窟がある。洞窟の中には何があると思う?」
森から出た二人は西を目指して歩きました。
(1077、1078・・・何があるんだろう)
第四の無免許医は、地面の小石を数えながら思いました。
「ロケットがある。俺が昔、治療費の担保として受け取ったものだ。そいつは結局金をはらわず消息不明になった。手作りなんかじゃなく、ちゃんとした既製品のロケットだ」
*
スノーホワイトの船は順調に大気圏をぬけました。
火星を通り過ぎたとき、別の船に追跡されているという警告が出ました。
「Hey,Si●●.船を調べて」
「所有者の登録は抹消されています。不審な船です」
「のっているのがあの森の住人なら、これでふりきれるかしら」
スノーホワイトは、ホワイトアウトの棺を射出しました。棺は木星の方向へ向かって、ものすごい早さで遠ざかっていきました。
追跡していた船が進路をかえました。
スノーホワイトはそれを見ると呟きました。
「ホワイトアウトはもう死んでるのに、ばかな人たち」
あと数十秒で、スノーホワイトの船は、ワームホールへ突入します。
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「雪のように白く、血のように赤く、こくたんのように黒いやつ、こんどこそは、小人たちだって、助けることはできまい。」といいました。そして、大いそぎで家にかえりますと、まずへかがみのところにかけつけてたずねました。――青空文庫 白雪姫
「Hey,S●ri.このシャトルから半径300km以内にいる人間の中で、いちばん美しいのはだれ?」
「スノーホワイト、あなたがいちばん美しいです」
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