5 命の終着点

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* 「何かスペースシャトルから出たな」 「ガラスの棺・・・あれはa●●le社製のコールドスリープ装置」 「ホワイトアウトはあの中だ!」    二人はスノーホワイトの船を追いかけるのをやめて、ホワイトアウトの棺をおいかけました。    やがて棺は冥王星のそばでとまりました。  そこには時空のくぼみがあり、宇宙にただよういろいろなものが流れ着く場所として、マニアの間で知られていました。    マニアと言っても様々なマニアがいますが、この場所に来るマニアは主にネクロフィリアでした。ネクロフィリアの目当ては、宇宙葬や事故などで、宇宙空間に放出された死体です。ネクロフィリアが死体をどうするのかと言うと、うーん、  愛の形は人間の数だけ としかここに書くことはできません。  無免許医たちはこの宇宙の墓場にたどりつくと、ホワイトアウトの棺を回収しようとしましたが、なかなかうまくいきませんでした。 「旧式のロケットじゃだめか。外へ出て、直接もってくるしかねえな」 「私は絶対やりませんよ」 「しょうがないだろ。このオンボロットアームじゃ、猫いっぴきつかまえられない」 「猫はすばやいので最新式でもけっこう難しいと思いますよ」    無免許医達が困っていると、スターダストのような何かが遠くに見えました。それは流れ星のようなはやさで近づいてきて、無免許医たちの船の前でとまりました。 「おい、見ろよ!ついこの間、M●●●●●●●tが試験運転に成功した量子スペースシャトルだ!俺達を助けにきたのか、捕まえにきたのか、お前はどちらにかける?」 「私はかけ事はしません」  そのスペースシャトルに乗っていたのはM●●●●●●●tのエンジニアではなく、蟹パルサー内の亜空間からやってきたカニ王子でした。 「見かけない船だな。何を回収しようとしているんだ?」    王子はそう呟くと、棺の中を解析しました。解析結果は画像として返されました。それを見た王子は、 「なんて美しく新鮮な死体だろう!これは僕のものだ。誰にも渡さない」 と言いました。  言い忘れておりましたが、王子はもちろんネクロフィリアで、ここにきた目的もめぼしい死体をひろうためでした。
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