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一緒に行こう
私が小学校三年生の秋に体験したことをお話しします。
当時、私はA君、B君と仲が良く、放課後はよく三人で遊んでいました。
その日の放課後は校庭でキャッチボールをしていて、ゴロを投げたり、フライを投げたりと、野球部の守備練習の真似事に興じていたのです。
お互いにキャッチできそうな、できなさそうな、微妙な球を投げ合って、夢中でボールを追いかけていました。
風の肌寒い季節になっても、まだまだ日の短くなることに疎い少年時代ですから、気が付けば辺りは薄暗くなり始めていて、ふとしたタイミングで、私はA君からのボールを取り損ねてしまいました。
思い切り投げられたボールは高く跳ね上がって校庭の隅へと転がっていき、そのまま墓地へと入っていってしまったのです。
私達の通う学校の校庭には墓地が隣接していました。植木で仕切られているのですが、野球ボール程度なら簡単に入っていってしまうような植木です。
私は、あぁ……やっちゃったな、と思いました。
というのも、厳格に仕切られていない境界線を跨いで、墓地で遊ぶような生徒が出ないよう、以前、先生に注意されていたのでした。
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