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それから先は、少しだけ、意外な展開になりました。
「えっ……か、課長お!?」
「タクシーを呼んだから、家まで送ろう。今日はもう、帰るんだ、山田」
伝話は結局切れないまま、ちょっと待ってろと課長さんが言ってくれたので、扉を開けてくれるのかなと、わたし達はそわそわと待ってたんだけど……。
「お前、一度でいいから、もうちょっと自分の顔見てみろ。一人じゃ絶対帰らないだろうから、私も一緒に行く」
「そんな……でも、仕事が……!」
課長さんもそのまま帰るらしく、その準備をする間、待たされてたわたし達でした。
山田さんのお父さんくらいの年の課長さんは、痩せ型だけど穏やかそうな人で、いつも山田さんに怒ってるなんて信じられません。
「チーム全員に了承はとってある。むしろ、行けと怒られてしまった。一度ゆっくり、お前にもわかるように、じっくりと指導してこいとな」
「え……はぁ……?」
「死相が出てるぞ、山田。お前のやる気は大したものだが、体調管理も大事な仕事だということくらい、大人なら自分で考えなさい」
あ――……そういうことだったんだ。
そういえばここについてすぐ、何かもやもやしてたわたしも、今すごく納得がいったのでした。
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