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一
ここは王道的高等学校、桜桃学園。
この地域で最も大きく、最も金持ちな学園。
俺はその学園長の義理の息子だ。
父さんに子供がいない為、俺がこの学園を継ぐことになった。
そのため、学園の事を知る為にここに通っている。
今は二年だ。
そして―――
「雨沢様、今日は隊長会ですが、放課後は空いてるでしょうか」
「あぁ・・・うん。空いてるよ。報告ありがとう」
「い、いえ。お役に立てて光栄ですっ」
俺はこの学園の親衛隊総隊長だ。
訳あって表向きは唯の親衛隊だけどな。
キャラは他人には優しい、生徒会にはぶりっ子だ。
面倒だが色々な角度でこの学園を観察したいから、そうしている。
自分の顔がまあまあ良いと自覚しているからできる設定だ。
使えるものは何でも使う。が俺のモットーだ。
「おーい、まこっちゃんー。はよーっす」
コイツは俺の親友の仲島桃矢。俺と同じ親衛隊で、表向き総隊長となっている。
まぁ、唯の腐男子だ。
「おはよ。今日会議ってよ」
桃「あー、それより転校生見にいかね?王道かアンチか確かめたいんだ」
「・・・今から授業だけど?」
桃「いいじゃん俺達授業免除だし」
・・・ま、たまにはコイツのわがままにも付き合ってやろう。
「いいよ。今からだよね?」
桃「おう。いい場所準備してあるんだ」
準備がいいな。
桃「そんじゃ、行くか」
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