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右腕が真っ赤になっている事に気付いて、僕はびっくりして大声を上げた。起き上がろうにもベルトが邪魔で起き上がれない。どうしよう。怖い。怖い。血が怖い。ここはおかしい。ここは暗くて危険な場所だ。逃げなきゃ。でも僕は待たなきゃいけない。どうしたらいいだろう。僕の声を聞いて女の人が駆けつけてきた。僕の真っ赤な右腕を見て小さな悲鳴を上げると、今度は溜息を吐いた。
「痛くなかったですか?ちょっと拭くもの持ってきますからね。」
女の人は繕ったような笑顔を向けて僕にそう言うと、僕の左腕を紐で縛ってからカーテンを閉めて出て行った。僕は、いつまでここにいなければいけないんだろうか。
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