第七章 陶酔

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そう言って、今度こそしっかりを塞がれた唇に、上條はますます笑みを深める。なんという幸福、なんという僥倖。上條は満たされていく自分の心を感じながら、暁斗の柔らかな唇を味わった。 「ふ……ぅう……」 すぐに聞こえてくる暁斗の密やかな吐息に、上條は腕の力を強めた。寝室に向かうか、それともこのままここで愛し合うか。贅沢な悩みに、上條はうっとりと目を細めた。
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