内藤山登内閣 第344回 臨時会

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内藤山登内閣 第344回 臨時会

前々章「内藤山登内閣 第343回 臨時会閣議決定の要旨」は、アメリカ合衆国をはじめとする各国政府を納得させることはできた。しかし、そのしわ寄せは我が国の市民が負うこととなったしまった。最も、反感を持ったのは前章「街の声」でもレポートされていた「在日米軍基地」周辺の市民である。なかでも「太平洋戦争」を経験した世代に近いひとたち「戦災」に実際にあってしまったひとの、身近なひとたちから反感を買ってしまっている。我が国の市民にはマスメディアを通じ既に「スピードスターは国際協力のもとでの宇宙開発への貢献」と位置づけられた。素晴らしい目標である。しかし、我が国の歴史を考えるのであれば、この「国際協力」がかえって、足かせになる。日本は過去にも航空自衛隊戦闘機について日本単独での開発を目指してきた。しかし、やはり「スピードスター」と同理由「国際社会における脅威」という扱いを受け「日米共同開発」に持ち込まれた。 このような状況において、各地の選挙区でも多数の問い合わせが議員に殺到、与党の自民党でも党内会議が開催され、前回の臨時会同様、野党の提案を待たずして、内閣が臨時会を招集した。 以下、2066年9月30日 木曜日から10月4日 月曜日までの、内藤山登内閣第344回臨時会での要約内容。 自民党中谷秀樹参議院議員によるに代表質問。 議員 「本来、内閣府特命宇宙政策担当大臣である私は、質問をされる立場でありますが、状況が状況だけに、閣議決定するより、広範囲での、それこそ、課題、議題であるため、臨時会で直接議論、という形になりました。それでは、え~、ご出席されている議員の方々、ご周知だと思いますが、有権者の方から、多数のご質問、ご意見があったと思われます。報道されている『スピードスター』の特に『予算』ですね。航空自衛隊で開発したものも、せいぜい5千億円。これに対し3倍近くの1兆4千5百億円。それも単年度で。自衛隊機は総額ですから『スピードスター』にこれだけかかる、それでいいのか?まぁ、宇宙ってそんなに大事か?アメリカってそこまでしなくちゃぁいけないのか、ということなんですけど、はじめに」
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