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───今いる場所は......大きな無機質な部屋だ。
───俺の記憶は......消されていない。
───目の前で喜んでいる変な一団は......多分あれだろうか。召喚が成功して喜んでいるのだろうか。
───俺の他には......他人が居るな。知らない制服を着た女子高生が三十人......旅行者だろうか? アロハシャツを着ている若い夫婦が一組。いかにも柄が悪そうな金髪モヒカンの男子高校生を筆頭にしたヤンキー達五人。真面目そうな美形男子高校生一人と美形女子高生が一人のカップルだろうか? そして大学生である俺を入れて四十人がここに居る。
つまり......? 俺は実質上見知った仲間が居ないぼっち......ということになる。
そんな心の中で絶望をしている俺を含めて、呆然としている四十人を他所に意味わからない言語で嬉しそうに談笑している一人の銀髪美少女と五人の老人達。
誰だ......? あれ? この国の人間なのは確かそうだが......
「ここ......どこだ?」
突然、嘆いたのは美形男子高校生だった。
それを節目に、あまりのことで時間が停止していた四十人は一気にパニックになる。
誘拐されたのか?
ここはどこなのか?
お前達は誰なんだ?
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