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洞窟に着くと、既に中には篝火が焚かれていた。近づくと、トンネルくらいの広さの入り口に見える。
そんなに広くは見えないけれど……
辺りをを見回しながら中へ入って行く。
洞窟の中から涼しい風がヒュウッと吹いて来て心地がいい。
後ろにいたサラナが「きゃっ」と声を上げ腕をさすっている。
余程寒いようだ。
ふとその後ろにいた遠藤と目が合った。遠藤も風を受け心地よさそうな顔をしている。
ユキと目が合うと、微笑んだ。
「こちらです。もうすぐです」
クジマの声が洞窟の中で響く。
後に続いていくと、突然大きな空間に出た。
ドーム球場の様に広く、天井も高い。
上には穴が開いている場所があるのか、いくつか光の筋が下りてきている。
足元は砂交じりの土だ。
伸びてきた光の筋にキラキラと砂が輝く。
「凄いわね。きれい……」
ユキが光の筋を眺める。横のアルスもそれを見ている。
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