9. ララバイ
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「……それじゃ……読んでみる」 アルスが頷いた。 ユキは横にいる遠藤にも頷いた。 遠藤も頷き返す。 目を瞑って呼吸を整えた。 後ろで控えていた者達もシンと静まり返る。 ユキに視線が集中する。 ゆっくりと目を開けると、壁に刻まれた古代文字に目をやる。 ユキが口を開いて読み上げる。 ユキの声が洞内に、波紋のように響き渡った。
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