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どうしよう。ヤバイ。
夜空にはドンドンパラパラと大輪の花を咲かせた花火が綺麗に上がっているはずなのに、オレは貴女から目が離せない。
髪の毛を団子結びにしたその下には、浴衣の襟まで白くほっそりとした首元。
うなじが色っぽい。
そこに吸い寄せられるように耳元で「ノリ姉」と囁いたら、濡れたような艶やかさのある口唇がこちらを向いて、吸い込まれるように自分のそれを重ねた。
その柔らかい感触をいつまでも感じていたかった。
でもそういう訳にもいかず、余韻を残し「好き」と伝えて離れた。
みんな花火に夢中だというのに貴女はあたふたと周りを気にしだした。
そんなカワイイ動きをしていると、またしたくなるでしょ。
「ノリ姉、もう一回……」
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